気管支炎と喘息
幼いお子さまを持つ保護者にとっては、ちょっとした体調の変化も不安に感じるものです。何らかの理由で免疫力の落ちている時期には風邪が長引くこともありますが、1週間以上咳が続く場合は気管支炎や喘息の可能性があります。 気管支炎・喘息共に呼吸がしづらいという特徴があります。不安な時は迷わず小児科を受診しましょう。
特徴

気管支炎(特にRSウィルス 、感染後に起こりやすい喘息様気管支炎)と喘息は、区別が難しいです。喘鳴といわれる「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった特徴的な呼吸音が判断の目安となります。
日中の生活には問題がない場合でも、お昼寝や就寝時横になると咳が出て目が覚める、呼吸がしづらいなどの症状が出るお子さんも多いです。このような場合、気管支内が狭く呼吸が浅くなっていることが考えられるため、早めの対処が必要になってきます。
原因

症状だけでは判断しづらい気管支炎と喘息ですが、大きく異なる点があります。 気管支炎の場合、RSなど特徴的なウィルス感染や細菌感染による風邪症状として咳を繰り返しているうちに、気管支の炎症が引き起こされこのような特徴的な咳になります。多くが風邪症状を克服する1週間から10日前後で徐々に回復するのが特徴です。
一方、喘息の原因はアレルゲンにあります。 一般的にはハウスダストと呼ばれる家庭内に多く存在する細かいほこりやゴミ、ダニなどのアレルゲンを無意識に吸い込むことで気管支に炎症が起こり、咳・喘鳴の症状が現れてきます。 このアレルゲンは一人ひとり異なるため、治療の開始前にアレルギー検査を行うこともあります。喘息の著しい悪化は呼吸困難を引き起こすこともあるため、長期的観点から投薬治療も含めた環境整備も必要となってきます。