細菌感染?ウィルス感染???
感染症は、大きく分けてウィルス感染と細菌感染に分かれます。この違いによって治療方法も異なってきます。そこで、この二つの違いについてご紹介します。
特徴
ウィルスも細菌も肉眼で確認することはできないほど微細なもので、それぞれ何百種類もの仲間が多く存在します。
インフルエンザ・RS・アデノ・・ここ数年流行を続ける新型コロナウィルス・・・・など、タンパク質でできた外殻の内部に遺伝子を持つ単純な微生物であるウィルスは、自己複製能力がなく生きた宿主の細胞内でしか繁殖できません。 新しく型を変えて流行し続ける新型コロナウィルスのように、他の個体へ次々と感染させることが生き残る必須要件となります。
一方、単細胞生物である細菌は、栄養と水のある適切な環境であれば自分自身で増殖していくことが可能です。小児科でよく聞くのは溶連菌感染症です。のどや皮膚に感染して、多くは発熱に伴い咽頭炎や扁桃腺炎、全身の発疹、皮膚落屑といった症状が現れます。
治療
インフルエンザなど、特定のウィルスへの抗ウィルス剤はありますが、基本的にウィルス感染は自然に治る傾向にあります。免疫力の低いお子さんはよく風邪をひく印象があると思いますが、多くがウィルス感染によるものでいろいろな可能性を考えながら慎重に経過を観察し、時間を待つのも治療の一つとなります。
一方、細菌感染症には抗生剤が有効で、抗生剤投与が基本となります。処方されたお薬を指示通り服用させながら慎重に経過を観察していきましょう。
保護者にとって、どの感染症も心配であることには変わりありません。処方された薬を正確に服用させ、不安を感じた時にはかかりつけの小児科にしっかり相談しましょう。