広島市安佐南区祇園の小児科クリニック『しみずこどもクリニック』  | 小児科一般診療 | 乳児健診 | 予防接種 | アレルギー疾患

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手足口病の初期症状とは?保育園はいつから?小児科医が解説

手足口病

「手足や口の中に赤いブツブツができている」
「熱はないのに、急にご飯を食べなくなって機嫌が悪い」

夏場に子どもたちの間で大流行する「手足口病」。お子さまの突然の異変に驚き、「明日から保育園はどうなるの?」と不安を抱えている保護者の方も多いのではないでしょうか。

手足口病は特効薬がなく自然に治るのを待つ病気ですが、ご自宅でのケアや「いつから登園させていいのか」の判断が難しく、働くお父さま・お母さまを悩ませる感染症の一つです。

この記事では、広島市安佐南区の『しみずこどもクリニック』が、手足口病の気がつきにくい初期症状や、おうちでの食事の工夫、登園再開の目安について小児科医の視点で分かりやすく解説します。
「完全に治るまで仕事を休めない」とお困りの方に向けた、当院併設の病児保育室「ななほし」のご案内もしておりますので、ぜひ参考にしてください。

これって手足口病?気がつきにくい初期症状とサイン

手足口病は、ヘルパンギーナ、プール熱(咽頭結膜熱)と並んで「子どもの三大夏風邪」と呼ばれる一方、近年では季節性がはっきりしなくなっており、夏以外でも流行することがあるウイルス性の感染症です。

感染してから3〜5日ほどの潜伏期間を経て発症します。以前は、手足口病は「発熱を伴わない発疹のみの病気」というイメージを持つ方も多くいました。しかし現在では、原因ウイルスのひとつである「コクサッキーA6」の影響もあり、多くの場合39度台の発熱が先行して発症し、熱は1〜2日で解熱、その後発熱から1〜2日遅れで発疹が出てくるという経過が多くなっています。「なんとなく機嫌が悪いな」と思っているうちに症状が進むケースも少なくありません。

手・足・口の中の「水ぶくれ(発疹)」が特徴

手足口病の分かりやすいサインは、病名の通り「手のひら」「足の裏」「口の中」にできる発疹です。水疱疹(水ぶくれ)が特徴ですが、必ずしも水疱疹にはならず、発赤のみの発疹や、発赤を伴った小丘疹のケースも多くあります。
近年流行しているウイルスの型によっては、おしり周りやひざ、ひじなど、手足以外の広い範囲に発疹が出ることもあります。

手や足にできた発疹自体は、強い痛みやかゆみを伴わないことがほとんどです。発熱については、出ない場合もありますが、前述の通り39度台の熱が出た後に遅れて発疹が出るケースも増えています。そのため、「体にブツブツができて初めて手足口病だと気がついた」という保護者の方も多くいらっしゃいます。

要注意!赤ちゃんは「よだれ増加」や「食事の拒否」で気づくことも

手や足の発疹は痛まないことが多い一方で、口の中にできた発疹(口内炎)は強い痛みを伴うのが手足口病の大きな特徴です。

まだ言葉を話せない赤ちゃんや乳幼児の場合、「口の中が痛い」と自分で伝えることができません。そのため、体に発疹が出るよりも前に、以下のような日常のちょっとした変化で症状に気がつくことがあります。

  • よだれが急に増えた(飲み込むと痛いため、よだれを飲み込めなくなる)
  • ミルクや母乳、離乳食を嫌がって泣く
  • お茶や水などの水分をとろうとしない
  • 熱はないのに、一日中機嫌が悪く泣き止まない

「いつもよりよだれが多いな」「ご飯を食べたがらないな」と感じたら、口の中に赤いブツブツや口内炎ができていないか、明るいところで優しくチェックしてあげてください。

家庭でのケアと、すぐに小児科を受診すべき「危険な症状」

家庭でのケア

手足口病には特効薬(ウイルスを直接やっつけるお薬)が現在のところありません。そのため、基本的には痛みや熱を和らげるお薬(解熱鎮痛剤など)を使いながら、お子さま自身の免疫力で自然に回復するのを待つ「対症療法」が中心となります。

ほとんどの場合は1週間程度で軽快しますが、ご家庭で看病する際は「脱水症状」と「まれに起こる合併症」にしっかりと気を配る必要があります。

食事と水分補給のコツ

口の中にできた発疹(口内炎)が破れると、食べたり飲んだりするたびに強い痛みを感じ、お子さまの食欲はガクッと落ちてしまいます。
この時期は「栄養バランス」よりも、「とにかく水分をしっかりとって脱水を防ぐこと」を最優先に考えてあげましょう。

【おうちでの食事・水分のポイント】

  • 避けたほうがいいもの

    トマトやみかんなどの「すっぱいもの」、塩辛いもの、熱いもの、硬いおせんべいなどは、傷口に激しくしみて痛みを引き起こすため避けましょう。

  • おすすめの食べ物

    冷ましたおかゆ、やわらかく煮込んだうどん、お豆腐、ゼリー、プリン、冷たいスープなど、噛まずにツルンと飲み込める「冷たくて刺激の少ないもの」が適しています。

  • 水分補給のコツ

    一度にたくさん飲ませようとすると痛がって拒否してしまうことがあります。麦茶や経口補水液などを「スプーン1杯ずつ、5〜10分おきにこまめに」与えてあげるのがコツです。

おしっこが出ない・高熱が続く場合は合併症に注意

手足口病は基本的には軽症で済む病気ですが、手足口病の原因となるエンテロウイルス族(夏風邪の原因ウイルス)は、「無菌性髄膜炎」を合併しやすいことで知られています。実際にはまれですが、起こりうる合併症として注意が必要です。
また、ごくまれに脳炎、心筋炎といった命に関わる重い合併症を引き起こすこともあります。

痛みが強くて水分が全くとれないと、体の小さな子どもはあっという間に脱水症状に陥ってしまいます。看病中、もしお子さまに以下のような「危険なサイン」が見られた場合は、おうちで様子を見ず、速やかに受診してください。

【すぐに受診すべき危険なサイン】

  • 脱水症状の疑い

    水分が全くとれず「半日以上おしっこが出ない」、泣いているのに涙が出ない、唇がカサカサに乾ききっている。

  • 合併症の疑い

    39度以上の高熱が2日以上下がらない。

  • 全身状態の悪化

    繰り返し吐いてしまう、頭痛を強く訴える、呼びかけても視線が合わずウトウトしている、ぐったりして呼吸が荒い。

「いつもの風邪と少し様子が違う」「痛がって水分がとれず心配」と不安に感じた際は、ご自身で抱え込まず、広島市安佐南区の『しみずこどもクリニック』へ遠慮なくご相談ください。

保育園・幼稚園はいつから登園できる?(登園の目安)

保育園・幼稚園はいつから登園できる?

インフルエンザや水ぼうそうなどのように、手足口病には「発症から〇日休まなければならない」という法律による明確な出席停止期間は設けられていません。
お子さま自身の回復状況を見て、無理なく集団生活を送れるかどうかが登園再開の判断基準となります。

「熱がなく、普段通りの食事がとれる」が目安

手足口病にかかった後、保育園や幼稚園への登園を再開するにあたって、厚生労働省が示している一番の目安は以下の2点がクリアできていることです。

  • 発熱がなく、平熱に戻っていること
  • 口の中の痛みがなくなり、普段通りの食事がとれること

熱が下がっていても、口内炎の痛みが残っていて「ゼリーや水分しかとれない」という状態であれば、まだ登園はできません。
保育園での活動は体力を使うため、十分な食事と水分がとれないまま預けてしまうと、脱水症状を起こしたり、体調を大きく崩したりする危険があるからです。

「熱がすっかり下がり、いつものご飯を食べられるようになったら登園OK」と覚えておきましょう。

発疹が残っていても登園できる?

「熱も下がりご飯も食べているけれど、手足のブツブツ(水ぶくれ)がまだ消えなくて……」と、登園をためらわれる保護者の方も多くいらっしゃいます。

結論から言うと、急性期の症状(発熱や口の痛みなど)が治まっていれば、手足の発疹が残っていても登園して問題ありません。

実は、手足口病のウイルスは、熱や発疹などの症状が落ち着いた後も、2週間〜4週間という長期間にわたって便の中から排出され続けます。
発疹が完全に消えるまで待ったとしても、感染リスクをゼロにすることはできないため、発疹の有無だけで長期間お休みさせる必要はないとされています。
ただし、水ぶくれが破れてジュクジュクしている場合は、とびひ(細菌感染)を防ぐためにガーゼで保護するなどの対策が必要です。

【※ご注意ください※】

登園の基準は、園によって独自のルール(発疹が〇割消えるまでNGなど)を設けている場合があります。
また、登園再開時に医師が記入する「登園許可証(意見書)」の提出が求められることも多いため、事前にお通いの園のルールをご確認ください。

仕事を休めないお父さま・お母さまへ|病児保育室「ななほし」のご案内

しみずこどもクリニックでは、広島市の委託事業として病児保育室「ななほし」をクリニック内に併設しています。

手足口病をはじめとする感染症の急性期や、病気の回復期にあり、まだ集団保育(保育園や小学校)に戻れないお子さまを、保護者の方に代わって日中お預かりする専用の保育室です。
生後6ヶ月の赤ちゃんから、小学6年生までのお子さま(定員9名)にご利用いただけます。

しみずこどもクリニックなら、診察からお預かりまでスムーズに対応

小児科クリニックに病児保育室が併設されている最大のメリットは、「医師による適切な診療から、安全なお預かりまでをワンストップで対応できる点」にあります。

【病児保育室ななほしの安心ポイント】

  • 医療と保育の連携

    室内には保育士3名と看護師1名が常駐しています。
    もしお預かり中に手足口病の症状が悪化したり、高熱が出たりした場合でも、すぐに隣のクリニックの医師が診察・対応できるため、お仕事中のお父さまやお母さまを慌てて呼び出すリスクを減らすことができます。

  • 手足口病のお子さまに合わせたケア

    「口の中が痛くていつものご飯が食べられない」という手足口病のお子さまにも、看護師や保育士が寄り添い、少しずつ水分補給を促すなど細やかなケアを行います。

  • 平日朝8時から夕方6時まで対応

    朝のお仕事前にクリニックで受診し、そのまま「ななほし」へ預けてご出勤いただくというスムーズな流れが可能です。

【スマホで簡単ネット予約(テオテ)】

病児保育のご利用予約は、病児保育支援システム「テオテ」を通じてスマートフォンから簡単にお申し込みいただけます。
いざという時に慌てずスムーズにご利用いただけるよう、お子さまが元気なうちに「事前の無料アカウント作成・施設登録」を済ませておくことを強くおすすめいたします。

「どうしても仕事が休めない」「看病疲れで少しだけ休息が欲しい」という時は、ご家族だけで抱え込まず、ぜひ当院の病児保育室「ななほし」を頼ってください。

病児保育室「ななほし」について詳しくはこちら

手足口病に関するよくあるご質問

Q. 大人にもうつりますか?

  A. はい、大人にもうつります。大人が感染すると、子どもよりも症状が重くなりやすいため注意が必要です。  

手足口病は5歳以下の乳幼児に多い病気ですが、過去に感染したことがないウイルスの型であったり、疲労やストレスで免疫力が落ちていたりすると、大人にも感染します。
大人が感染した場合、子どもよりも高熱が出やすく、手足の発疹の痛みも強くなる傾向があります。「足の裏が痛くて歩けない」「手がつらくて家事や仕事ができない」といった重症化リスクがあるため、決して油断できません。

【家庭内感染を防ぐポイント】

お子さまのオムツ替えの際、便の中に含まれるウイルスから「糞口感染(ふんこうかんせん)」するケースが非常に多いため、オムツ処理後の手洗いを徹底してください。また、タオルの共用は避け、ペーパータオルなどを使用することをおすすめします。

Q. ヘルパンギーナとの違いは何ですか?

  A. どちらも「夏風邪」の一種ですが、水ぶくれができる「場所」と「熱の高さ」に違いがあります。  

手足口病とヘルパンギーナは、どちらも初夏から夏にかけて流行し、口の中に水ぶくれができる病気ですが、以下のような違いがあります。

  • 手足口病

    水ぶくれが「手、足、口の中」にできます。熱は出ないか、出ても37〜38度台の微熱で済むことが多いです。

  • ヘルパンギーナ

    水ぶくれは「口(のどの奥)だけ」にできます。手足にはできません。また、突然39度以上の高熱が出ることが多いのが特徴です。

Q. お風呂やプールに入ってもいいですか?

A. お風呂は熱がなければ入って構いません。プールは症状が完全に治まるまでお休みしてください。  

【お風呂について】

熱がなく、お子さま本人が元気であればお風呂に入っても大丈夫です。
ただし、お湯が熱すぎると発疹が刺激されてかゆみや痛みが出やすくなるため、ぬるめのシャワーでサッと汗を流す程度にしてあげましょう。
水ぶくれが破れている場合は、湯船には浸からずシャワーのみにし、家族の中で最後に入浴するか、タオルの共用を避けて感染を防いでください。

【プールについて】

熱や口の中の痛みが完全になくなり、普段通りの食事がとれるようになるまではプールには入れません。
また、症状が治まった後も2〜4週間ほどは便の中にウイルスが排出され続けるため、タオルの貸し借りをしないなど、園のルールに従ってプール遊びを再開してください。