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小児感染症学会に参加して

2022.11.9

 11月5日と6日福岡で小児感染症学会が開催され、6日の日曜日に学会参加して来ました。新型コロナの話題も多く興味深く聞いて来ました。コロナウイルスは特に問題にならないかぜウイルスとしてすでに存在していたものですが、現在4種類のかぜウイルスとしてのコロナウイルスが知られており、229E,NL63,OC43,HKU1,の4種類が主なかぜコロナの原因ウイルスとして認知されていること。このうち、OC43については1889年から数年にわたって流行した肺炎の原因が、従来インフルエンザと考えられていたが、今回の新型コロナと同じように、牛型コロナから変異して人に感染するようになり、当初肺炎を流行させ、数年で変異して弱毒化して現在かぜコロナウイルスの一つになっているのではないかと考えられているとの事でした。現在流行中の新型コロナウイルスについても、約2年でオミクロン株に変異し、弱毒化しており、いずれ普通のかぜコロナウイルスの一つになっていくと考えられ、明るい話題だと思って聞いていました。早く普通のかぜになって欲しいものです。  学会の話題から離れますが、先日ファイザーの広報担当者が、EUの欧州議会のパンデミック特別委員会で、新型コロナウイルスワクチンに伝染抑制効果があるのか試験したのかと問われて、伝染抑制効果があるかどうかの試験はしていないと答えて話題になっているとの記事が載っていました。元々コロナワクチンの有効性はワクチン接種した1000人なら1000人と接種していない1000人を観察して、2か月なら2か月の観察期間の間に接種群からは患者が10人、非接種群からは100人の患者が発生したとすると、有効率90%という評価をしているので、伝染抑制医効果については検討されていないのでファイザーの回答は正直に答えただけなのですが、伝染抑制効果もあるという触れ込みで、社会防衛としてワクチン接種を強制していたのは間違いだったとの見直しが進んでいます。ニューヨーク州では公務員はワクチン接種が義務付けられ、拒否すれば解雇だったものが、裁判所によって再雇用命令が出たようです。  今の日本の現状を見ても秋田県などワクチン接種率の高い地域でかえって流行が大きいという矛盾が出てきており、オミクロン株では流行抑制効果はあまり期待できない可能性も出てきています。コロナワクチンの接種については一旦立ち止まって、今までの評価をすべき時期に来ているのではないでしょうか。